計装Cube7 関連文献
安全計装システムにおけるフィールド機器について考える
日本エマソン 呂 敏
2004年10月
2004年10月
キーワード「スマートポジッショナ/スマートセンサ/安全ループ 」
1.はじめに
プラントは,多くの機器と,それらを機能させるための配管や制御機器,およびそれらを支える構造物・電気計装設備などによって構成される巨大な複合システムである。プラントの安全を達成するために,広範で多岐に渡る技術が駆使されている。
現在,プラントを取り巻く環境が大きく変化しており,企業のグローバル化に伴って社会から企業の説明責任や透明性に対する要求が増大している。そのため,企業に対するリスクコミュニケーションの必要性が増し,安全・健康・環境(SHE)に対する積極性を社会に公開して,企業の信頼性を得るための材料が必要になってきている。また,ベテランの退職,プラントの高度自動化で長期間運転が可能になったことから,体験・経験取得機会が減少している。さらに,プラントの運転条件が複雑化し,従業員1 人あたりの負荷が増大している。
これらのことから,“安全・安心”に対する取り組みは,これまでにも進められてきたが,昨今のプラント事故の多発化などは,安全や安定操業,ひいては安全計装に新たな視点を向けさせようとしている。この流れを要約すれば,従来からの人的なオペレーションへの依存から,リスク評価・リスク対策・リスク監視・リスクコミュニケーションといった継続的なリスク管理による安全性確保への転換と見ることができる。安全計装システムを対象とした安全規格(ANSI/ISA84.00.01,IEC61508/61511)はこうした考え方を提唱しているもので,これにより安全計装機器の活用などによって生産設備や人,システムの安全性と信頼性が向上していくものと関心が高まっている。
本稿では,フィールド機器の観点から安全計装システムについて考える。
