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ユビキタス計装とワイヤレス通信

製造業XML推進協議会運営委員長/東京大学大学院 新 誠一
2005年4月

キーワード「やおよろず計装/レイク受信/マルチホップ」

1.はじめに

ユビキタス計装,いやいやヤオヨロズ計装1)にとってワイヤレスは必然である。人は動物,紐付きでは十分に能力を発揮できない。物も機械も同様である。振り返れば,遠隔操作のために人類は知恵を絞ってきた。紐,リンク・カム機構,油圧に電線である。自動車もようやく,油圧からバイワイヤ(By Wire)にシフトしている。このワイヤは通信線であり,車載LANの導入である。そして,バイワイヤの次がワイヤレスである。

さて,計装のワイヤレス化を唱えて既に10年の月日が流れた2)。今や職場や家庭ではワイヤレスは当たり前である。光ファイバやADSL回線に無線LAN基地局を設置して,数十Mbpsのワイヤレス通信を家庭で楽しんでいる。それどころか,携帯電話さえも数百Kbpsから数Mbpsの通信速度を誇っている。このようなワイヤレス・システムは一度経験すればバイワイヤには戻れない。

そもそも,携帯電話契約数が固定電話契約数を上回っている時代である。工場を出てみればワイヤレスは当たり前である。それにも関わらず,工場内は4-20のアナログ計装やRS-232Cと呼ばれる低速通信システムが幅を利かせている。情報化が進んでいることを誇っている工場も10Mbpsのイサーネットを巡らす程度である。時代を先取りしてきた日本の工場は既に博物館と化してしまったのかもしれない。

それでは悲しい。ワイヤレスで工場を再興しよう。ワイヤレス計装である。いろいろ思い3)はあるが,ここでは無線LANに絞って話をしよう。

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