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劣化・故障予測のための電動弁自動診断システム

東亞バルブ 真鍋 吉久
2001年4月

キーワード「電動弁/原子力発電/診断装置」

1.はじめに

日本の原子力発電所では,定期検査を主体とした自主保安が幅広く実施されてきており,それらの結果,高い信頼度が確保されている。

自主保安活動には,バウンダリ機能を確認する供用期間中検査(非破壊検査,漏洩検査等)がある。また,機器内部の状態を目視や寸法計測等で確認する分解点検および,その後の試運転による性能試験や系統全体で系統機能を確認するECCS系機能試験等が挙げられる。

これらのうち供用期間中検査以外の保安検査は,分解点検も含めて性能を確認するためのものと位置付けされる。

しかし,原子力発電所に使用されている電動弁に対するプラント要求機能は,系統機能に要求されているシステムや工学的安全機能により異なるものと考えられるが,これらの電動弁に要求される機能は通常以下のうち,1個ないし複数個のものに帰着する。

  1. 規定の最小は最大時間のうちで全開から全閉となること。
  2. 規定の最小または最大時間のうちで全閉から全開となること。
  3. 供給電源で弁前後の最大流量または圧力に打ち勝ちストローク開となること。
  4. 供給電源で弁前後の最大流量または圧力に打ち勝ちストローク閉となること。
したがって,供用期間中検査(非破壊検査,漏洩検査)等以外の検査は,弁個々の使用条件に対する設計要求性能が保全されていることを確認するためのものである。

電動弁自動診断システムは,この保全活動の一環として,バルブ保守の信頼性のさらなる向上と作動性の向上のために,パーソナルコンピュータを使用した自動診断システムが適切なシステム概念の構築のもとに,弊社で開発した。

この電動弁自動診断システム(以下TACSという)は,分解点検によって評価できない弁性能確認評価を補うものとして,電動弁の作動機能検査装置としての使用,データ採取の自動化,ヒューマンエラーの防止,保守管理の一元化および点検履歴管理等が期待できることから,実機プラントに導入されているが,今後の保全装置としての発電所による活用利点を紹介する。

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