計装Cube12 関連文献
マイクロ化学プラントとは何か−その構想と期待−
富士写真フイルム 佐藤 忠久
2002年1月
2002年1月
キーワード「マイクロテクノロジー/化学デバイス/技術革新」
1.はじめに
化学工業間のE-factor(目的化合物に対する副生成物の重量比)を比較すると,スケールが小さいファインケミカル工業や製薬工業における製造が非効率で廃棄物が多い。この問題を解決する方法としてよく提案されるのは,新触媒や新反応を開発して収率を改善し副生成物等の廃棄物を極力減ずることである。
多くの場合,合成研究者はその検討を従来のバッチ式反応装置を用いて行うことを想定している。バッチ式反応装置のコンセプトは基本的に18〜19世紀に確立したものであり,20世紀はそれを踏襲し改良を加えてきた時代のように思われる。その証拠に19世紀の文献を読んでも,それほど違和感なく反応装置がイメージできるし,現在使用している装置名にも当時の名残が色濃く残っている。
資源・エネルギー・環境の面から化学技術に対して要求されるものが質的に大きく変わる21世紀においても,この延長線上で良いのだろうかという疑問は当然湧いて来る。化学産業が持続可能な発展を遂げるためには,反応装置を含む物質生産システムに関して化学産業のイメージを一新させる革新的技術の登場がぜひとも必要である。
